こんにちは!陸上競技110mハードルをやっているアスリート社員の山本淳生です!
今回は、私が専門としている「110mハードル」の試合当日、朝起きてからレース後まで、どのように一日を過ごしているかをご紹介します。
ハードル競技は、ただ速く走るだけでなく、ハードル間のリズムや跳び越える技術が求められる非常に繊細な競技です。その分、当日の過ごし方や心身の調整がとても重要になります。普段の練習で積み上げたものを本番でしっかり発揮するための、私のルーティーンをご紹介します。
試合当日のスケジュール
- 09:00 起床
- 09:30 食事
- 10:00 出発準備
- 11:00 移動
- 12:00 ウォーミングアップ
- 13:30 招集
- 14:00 試合
- 15:00 クールダウン
- 16:00 帰宅
出発準備|体を起こすルーティン
試合当日は、試合開始の5時間前には起床します。朝食は消化が良く、エネルギー補給につながる和食が中心です。ごはん、卵、味噌汁など、胃に負担をかけずに栄養が摂れるものを選んでいます。
身支度を整えたら、持ち物の確認。スパイク、テーピング、補食(ゼリーやバナナ)、試合ユニフォームなど、忘れ物がないか念入りにチェックします。天気や風向きも確認し、必要があればウォームアップ内容も調整します。
試合会場には、音楽を聴きながらリラックスして会場に向かいます。あえて気持ちを高ぶらせすぎず、平常心で臨めるように心がけています。
ウォーミングアップ|動きの確認とリズム作り
会場入り後は、アップエリアでのウォーミングアップ。基本の流れはジョグ → 刺激入れ→ハードルドリル → 流し → ハードル走という順番で行います。
ハードルドリルでは、リード足の軌道、抜き足のさばき、上半身の力みなど、細かい動きを1つずつ確認します。無意識でも正しい動きが出せるよう、普段から反復してきた動きを丁寧に再現します。
アップでのハードル走はその日の感覚に合わせて距離を変えたり、動画を撮って感覚と実際の動きとのずれを確認していきます。これまでの練習で染み込ませてきた動きを思い出すイメージで、アップ全体を進めていきます。
アップ中の感覚や反応をチェックしながら、その日の体の状態を把握します。「今日は体が重いな」と感じたら、その分、接地や姿勢を意識するなど、細かい修正を入れて臨機応変に対応します。
レース前|集中力を高める時間
ウォーミングアップが終わった後は、できるだけ一人の時間を作ります。音楽を聴いたり、フォームをイメージしたり、リズムを頭の中で再現したりして、自分の世界に入っていきます。
110mハードルは、レース時間にしてたった14秒ほど。でもその14秒に、自分がこれまでやってきたすべてが詰まっています。特にハードルは、「走る」「跳ぶ」「着地する」「加速する」の動作がすべて連動しており、少しのズレが記録に直結します。
だからこそ、自分のリズム、自分のテンポ、自分のスタート、すべてに集中しきる準備が欠かせません。他の選手を見て焦ることなく、自分の軸を保つことが一番大切だと感じています。
とりあえず大量にカフェイン飲みます。
レース本番|一瞬の勝負にすべてをかける
スタートラインに立つと、緊張と興奮が入り混じった状態になります。ただ、そこで「楽しもう」と思えるようになってから、少しずつ良い走りができるようになってきました。
スタートから1台目までのアプローチ、空中姿勢、着地からの加速、そして10台目からゴールまでのスプリント。すべては今までの練習で準備された流れです。レース中は何も考えず、ただ体に染み込ませた動きを出すだけ。無心で走る14秒間です。

レース後|クールダウンと振り返り
レースが終わってからも、まだ一日は終わりません。クールダウンのジョグ、ストレッチ、アイシングをしっかり行い、疲労を溜めないようにします。特にハムストリングス、腰、股関節に負担がかかるので、そのケアは必須です。
その日のレース内容もすぐに振り返ります。「1台目の入りはどうだったか?」「間のタッチダウンタイムは?」など、すぐにレースの振り返りをすることで、次の練習へのフィードバックになります。
試合がうまくいってもいかなくても、毎回のレースで“学び”がある。それを繰り返すことで、少しずつレベルアップしていけると思います。
試合は準備がすべて
どんな競技でも試合当日できることはたかが知れてると思います。
陸上競技は特に何時間も練習したことをたったの数秒で出し切らなければなりません。そのための疲労の管理や調整練習のメニューなどですべて計算して組み立てていかないと当日にベストなパフォーマンスをすることはできないと思います。
当日はできるだけ何も考えずに取り合えず自分を信じてやるしかないと思います。
まとめ|110mハードルという競技の魅力
ハードル競技は簡単ではありません。ケガのリスクもあるし、練習環境も限られていて、正解のない競技です。でも、その分だけ奥が深く、追求すればするほど自分の成長を実感できる、そんなやりがいのある競技です。
誰でも簡単にできる競技ではないからこそ、そこで結果を出すことに意味があります。かっこよくて、自分の動きにこだわれる。そんな競技だからこそ、私はこれからも挑戦し続けたいと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
足はやくなるぞー!!











