はじめまして、鈴木健介です!
プロボクシングをしています!
いきなりですが、皆さんはボクシングに対してどのようなイメージを持っていますか?
痛い、怖い、殴り合いなどでしょうか。
あまりいいイメージを持たない人もたくさんいますよね。
私も始めるまではそうでした。
確かに、そのようなイメージも正しいです。
スパーリングという実戦練習では痛い思いをすることばかりですし、試合が終わった後には顔がはれることが当たり前の競技です。
しかし、実は本当のボクシングはとっても面白いスポーツで、今多くの人が熱狂する人気のスポーツなんです。
今回は、そんな魅力あふれるボクシングついて、初心者の方にもわかりやすくご紹介します!
是非最後まで読んでください!
1、ボクシングのルールは?
基本ルール
ボクシングとは、ラウンドごとに3人のジャッジが得点を付け、
その合計点を競う採点競技です。
ジャッジの3人が、1ラウンドで優勢だったほうに10点、
劣勢だったほうに9点を付けていきます。
ラウンド毎にポイントを付けていき、合計点が多いほうが勝者となります。
例えば、4ラウンドの試合(ボクシングの試合では4回戦と呼ばれます)で、片方が4ラウンドすべて優勢とジャッジが判断した場合、40-36というスコアになります。
そして、試合終了後の判定で、
3人のジャッジのうち2人以上の支持を得ることができれば勝利となります。
引き分けもある!?
実は、ボクシングには引き分けもあります。
ラウンドすべてが終了した時点で両者が獲得したポイントが同じだった場合、また両者とも2人以上のジャッジの支持を得ることができなかった場合はドローとなります。
ボクシングには延長戦のルールがないので、公式記録はそのままドローになります。
ダウンを奪われても負けじゃない
基本的には1ポイントずつ得点差が付きますが、
ダウンがあったときのみそれ以上の得点差が付きます。
1ラウンド内で1回ダウンがあった場合は10-8、2回ダウンがあった場合は10対7と、ダウン1回ごとに1ポイントずつ差が開いていきます。
ダウンを奪ったほうが勝っていると思われがちなのですが、そのあとの2ラウンドを優勢に進めることができればポイントは同点に戻ります。
ダウンを奪われたとしてもストップされなけば勝つことができるんです。
KO(ノックアウト)とTKO(テクニカルノックアウト)
そして、ダウンを喫した選手が10カウント以内に立てなかった場合、KO(ノックアウト)で勝敗が決します。
また、ダウンをしていなくても、深刻なダメージを負いレフェリーに試合続行不可能と判断されて試合がストップした場合、TKO(テクニカルノックアウト)により勝敗が決します。
《勝敗の決まり方まとめ》
■引き分けの時の判定
0-0 ユナニマスドロー(3者とも引き分け)
0-1 マジョリティドロー(2者が引き分け)
1-1 スプリットドロー(1者が引き分け)
■勝敗が付く時の判定
3-0 ユナニマスディシジョン(3者とも一方の選手を支持)
2-1 スプリットディシジョン(2者が一方の選手を支持)
2-0 マジョリティディシジョン(2者が一方の選手を支持1者が分)
■判定以外
KO ノックアウト(ダウン後10カウント以内に立てなかった場合)
TKO テクニカルノックアウト(レフェリーが続行不可能と判断した 場合)
ボクシングの採点基準
次に、ジャッジは何を基準に採点を行っているのでしょうか?
採点基準は以下の3つになります。
- 有効なクリーンヒット
- アグレッシブ(攻撃的な姿勢)
- リングゼネラルシップ(主導権)
最も重視される基準は有効なクリーンヒットです。どれだけ相手にダメージを与えられているかが一番のキーポイントとなります。
ただ、クリーンヒットがほとんどなかったり、ダメージが互角だったりするラウンドは結構よくあります。その時は攻撃性があるかどうか(アグレッシブ)、また試合をどれだけコントロールできているのか(リングゼネラルシップ)が判断基準になります。
ジャッジはこの3つの基準を複合的に判断して採点をしていきます。
自分もジャッジになったつもりで試合を見るととってもおもしろいですよ!
2,プロボクサーについて
プロボクサーになるには?
プロボクサーになるためには何をしなければならないのでしょうか。
単純明快。日本ボクシングコミッション(JBC)が実施するプロテストに合格することです。
テストの内容はルールについての筆記テスト、2ラウンドのスパーリングです。
この2つを行い、JBCにプロの資格があると判断された場合、プロボクシングのライセンスを獲得することができるんです。
ルールについては変更点があるのでルールブックをよく読んでおくことが大切です。
また、日本のボクシングではJBCが認定した組織である日本ボクシング協会に加盟しているジムに所属していないとプロテストを受けることができません。
つまり無所属でフリーのプロボクサーは日本には存在しないんです。
プロボクサーのランク
プロボクサーの中にもランクというものが存在します。
一言で言ってしまうと、ランクごとに試合でのラウンド数が変わっていきます。
C級……4ラウンド(4回戦と呼ばれる)
B級……6ラウンド(6回戦と呼ばれる)
A級……8ラウンド以上(8回戦~12回戦まで)
A級ボクサーはその中でもさらに「ランキング」があります。
ランキング上位に入るとタイトルマッチへの挑戦権が得られるようになります。
ランキングも、日本ランキング、東洋太平洋ランキング(OPBF)、
世界ランキング(主要団体は4つで各団体がランキングを出している)など、種類は様々です。
基本的にプロテストに合格するとC級からスタートになります。
ただ、アマチュアでかなりの実績を残した選手はB級からスタートする場合もあります。
私はアマチュア経験0なのでC級からスタートしています。
ランクを上げるには、以下の条件を満たす必要があります。
■C級→B級
4回戦で4勝すること
■B級→A級
6回戦で2勝すること(戦績が6勝以上必要)
プロボクサーは、A級になり、ランキングに入り、チャンピオンになるために日々練習に励んでいます。
私は現在C級です。今年はC級の選手だけで行われる新人王にエントリーしました。そこで優勝することが今の目標です!
以上がボクシングの大まかな説明です!
3,まとめ
正直に言うと、殴り合うことは痛いし怖いです。
ただ、リングの中で自分一人だけの力を頼りに敵と立ち向かうことで、他では味わうことのできない緊張感、高揚感を感じることができるので、矛盾しているようですが本当に楽しいです。とにかく上に登っていきたいです。
ダウンの応酬やKO決着だけでなく、選手同士の駆け引きやラウンドごとの優劣などに注目すると、ボクシングを見る目が変わりもっと面白くなると思います。
ぜひ多くの人にボクシングを好きになっていただきたいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!