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《ボクシングの試合が少ないワケ》試合間隔が長い競技の特徴と向き合い方

お久しぶりです。プロボクサー社員の健介です。

格闘技って、他の競技との違いとして、圧倒的に試合数が少ないことがあげられると思います。1年間で2~4試合くらいかなと思います。場合によっては年1回なんてことも。

試合間隔が空く分、1試合ごとの重みがかなり大きいのが格闘技の特徴です。ファンやお客さんからしたら、そこに大きな魅力がある、とも言えるかもしれません。

ということで今回は、ボクシングを通して感じた、試合が少ないことのメリットとデメリット、試合に向けての心持ちなど、私の考えをお話していこうと思います!

けんすけ

よかったら最後まで読んでみてください!!

そもそもなぜ試合が少ないの?

まず、なんでボクシングって試合が少ないのか、っていうことから触れていこうと思います。

結論から言うと、減量や試合の被弾で、内臓・身体に大きなダメージを溜まるからです。

格闘家は基本的には試合に向けて「減量」をします。選手や階級にもよりますが、大体5~10㎏くらいは試合前の1~2か月くらいで急激に体重を落とします。私の場合は6週間で11㎏ほど落とします。

けんすけ

どうすれば痩せるのかとよく聞かれるのですが、格闘家の減量は超ハードな練習ありきなので絶対に参考にしないほうがいいかと思われます。。

短期間で急激に体重を落とし、前日計量が終われば1日で急激に体重を上げていきます。
まさにジェットコースターのような体重推移になるので当然体には大きな負担がかかります。減量するだけでも体は大きなダメージを負います。

さらに試合では、ヘッドギアなどの防具なしに、小さいグローブで殴り合うので、当然体のいろんなところにダメージが溜まります。試合後2、3日は、ぼーっとした状態が続きます。

このダメージが溜まった状態で試合を重ねてしまうと、体のいろんな機能や命の危険がさらに膨らんでしまうため、ボクサーは最低でも3か月くらいは試合間隔を空ける必要があります。

けんすけ

クラスが上がると試合のラウンド数も増えていくので、より危険が増していきます

以上の理由から、ボクシングでは年間の試合数が非常に少なくなってしまいます。
連敗や引き分けが続くと2~3年は勝ち星がない、みたいなことも珍しくありません。

試合間隔が長い“デメリット”

では、それだけ試合が空くことのデメリットはなんなのか。私はこういう部分だと思います。

  1. 1試合の重みがでかすぎる
  2. 減量方法や戦略などを試せるタイミングが少ない
  3. それに伴いメンタルの波が大きくなる

年間で2~4試合しかできないので、1試合の重みは非常に重くなります。部活みたいな感覚ですね。高校野球を思い出します。

一度負けてしまうと上位戦線から離脱してしまうということもよくあります。さらに、けがなどで長期離脱してしまうなんてことがあると、戻るのにもっと時間がかかってしまう。

そうならないために、いろんなことを試して自分に合うものを探していき、成長することがとても大事だと思うのですが、本番が少なすぎて「これを試してうまくいかなかったらどうしよう…」みたいなネガティブな発想がどうしても出てきてしまいます。

けんすけ

サイクルを回すという当たり前のことをするのが少し難しいということが大きなデメリットの一つだと感じます

それに伴い、メンタル的に波が生まれやすいことも特徴だと思われます。

私はいろいろと考えてしまうタイプなので、いらないこともごちゃごちゃ考えてしまいます。特に2連続KOで連敗したときは、もう終わりかなーって、なんとなく思ってしまうことも多かったです。

以上が、試合間隔が空くことの悪い部分です。書いてみて思いましたが、ほとんどメンタル的な部分ですね。デメリットというほどではないかもしれませんが、繊細な人間にとってはかなり酷なスポーツかもしれません。

試合間隔が長い“メリット”

では、逆にいい点を考えていこうと思います。悪いことばかりではありません。むしろメリットをうまく活用できれば一気にレベルアップすることもできると思います。メリットとしてはこんな感じです。

  1. 積み上げの期間を確保できる
  2. コンディション作りの期間が長く、ピーキングがしやすい
  3. 試合ごとに戦略を練り直せる

先ほどいろいろ試すことはできないと書きましたが、逆に積み上げの時間はしっかり作ることができます。

フィジカルや細かい技術など、即自的には高めることができない部分を伸ばすことは他競技と比べて圧倒的にしやすいというのは格闘技の大きな利点だと思われます。

けんすけ

特にフィジカル面は月、年単位での取り組みが必須になるので、高めやすいのは非常に大きな利点だと考えられます

私は特にフィジカル面での大きな成長を実感しています。数値的にも見た目的にもかなり変わってきました。これを実戦でしっかりと生かすことができればと考えると、次の試合がとても楽しみになってきます。

また、いいコンディションに持っていくための「ピーキング」がしやすいというのもかなりの利点です。

シーズンやリーグ戦がある競技に関しては、万全のコンディションではない状態でも結果を求められることが多々あるかと思います。これってかなり厳しいですよね。

格闘技は間隔が空くので、正しい手順を踏むことができれば、毎試合ベストコンディションを作り上げることがしやすくなります。

けんすけ

アマチュアボクシングなど、1週間ほど毎日試合をするケースもあるので格闘技にも例外はありますが、プロボクシングの世界ではここが大きな利点になります

コンディションを作りやすいのに加えて、戦略の練り直し、それを基にしたスタイルの練習をする時間も確保できるのは非常にでかいと感じています。

負けた原因を分析して自分に足りない部分を把握すること、それに向けて自分を高めていくことは時間がかかります。感覚が空く分、自分に向き合う時間が長くなり、仮説をたくさん立てて練習することができます。

試合間隔が長い競技に必要なメンタリティ

メリットとしてはコンディション面が多かったですが、デメリットはほとんどメンタル面の項目がほとんどでした。

自分の体一つで、いろんなリスクを抱えながらリングで相手と向き合う。ただの暴力に見えるかもしれませんが、裏ではいろんな想いがあり、ファンはそれに魅了されるのかなと選手をしてきて感じています。

そんな、メンタルに多大な影響が出る競技に取り組むうえで、私が考える大事なことがあります。それは、自分のメンタルがどんな状態であっても受け入れることです。

負けが続くとそれを挽回するチャンスが早くても3、4か月後。そこに向けての練習でもまた負けるかも。。しっかり準備しても負けちゃうかもな。。みたいな感じでどんどんマイナス思考に陥ることもよくあります。(私だけかもしれませんが…)

試合直前に関しては、どんな状況でも極限に緊張します。

けんすけ

これからあのリングで殴り合うんだなって考えていると、急にバクバクしてきます。

それに抗おうとしても絶対無理なので、恐怖とか不安とかのマイナスな感情を抱いている自分を受け入れて、「結局やるしかないよな」って開き直れるまで待つようにしています。

ネガティブを払拭しようとすると私は自分を責めすぎてしまいます。抗う必要がないなって考えると、一気に気が楽になります。そうすれば練習の質も、活力も湧いてくるので、このように考えて取り組むことが必要だと感じています。

マイナスな面よりも、どれだけプラスの部分をうまく使えるか。それに尽きます。
私もそれを肝に銘じて、これからも頑張っていこうと思います。

けんすけ

今年はチャンピオンに!その目標をかなえるために頑張っていきます
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!

ABOUT ME
2022年 4月入社 ringside fitness gym所属のプロボクサーです。 仕事と競技どちらも頑張りますので応援よろしくお願いします。